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70787 タフー:マスター・オブ・ファイア / Tahu: Master of Fire

※日本では『70787 マスター・オブ・ファイア “タフ”』の名称で発売。

製品情報

発売日 2015年4月3日
価格 2780円(税抜)
※クリックブリック店頭販売価格
パーツ数 89ピース
パーツリスト BrickLink ※外部リンク
備考 クリックブリック限定商品。
米国では2015年1月1日発売。$19.99(税別)
キャラクターバイオ:タフー

タフーは気が短いが大変に勇敢なトーアである。 目立つ事が好きでトーアの中で最も英雄的でありたいと思っている。忘れっぽい性格はしばしば彼をピンチに陥れるが、タフーは幸運の星の下に生まれているようで、なんだかんだ常にトップに立っている。
Tahu is hot-tempered and brave. He likes to excel and thinks of himself as the most heroic of the heroes. His forgetful nature has gotten him into trouble at times, but Tahu seems to be born under a very lucky star, and somehow always comes out on top.

マスク 炎のマスク / Mask of Fire
炎のゴールデンマスク / Golden Mask of Fire
武器・装備 ファイアブレード / Fire Blades
ゴールデンソード / Golden Swords
ラヴァサーフボード / Lava Surfboard
得意技 ラヴァダッシュ / Lava Dash
フレイムスピン / Flame Spin
キャラクターバイオ:グリーンスカルスパイダー

グリーンスカルスパイダーはXレイ-ヴィジョン(透視・暗視能力)が発達している。そのため彼らは真っ暗闇であっても獲物を見つける事が可能で、この強力な能力にレーバもぞっとしている。
The green skull spiders have developed x-ray vision, which enables them to find prey even in total darkness. A fact that that gives Lewa the creeps.

カタログ紹介文

タフーでレゴ バイオニクルの戦いをヒートアップさせろ! 炎の戦士のパワフルな脚にラヴァサーフボードを取りつけ、アドレナリンモードで火山の噴火口でサーフィンしよう。そしてサーフボードを分割し、強力なエレメントパワーを秘めたファイアブレードに組みかえたら戦闘準備完了だ。 タフーのマスクを奪おうとするスカルスパイダーを蹴散らし、いちはやくゴールデンマスクを手にする為に背中のギアを回してバトルギミックを発動させろ!
Heat up the BIONICLE® action with Tahu – Master of Fire! Attach the lava surfboard to the feet of this powerful, posable figure and surf into the volcanic crater in adrenalin mode. Then turn the surfboard into 2 awesome elemental fire blades ready for combat. Activate the bashing battle arm to swipe away the Skull Spider’s attempts to pop off Tahu’s mask and get to the magical Golden Mask first.

コミック

インスト(取扱説明書)とパッケージ裏にはショートコミックが掲載されています。
レイアウトは異なりますが内容そのものは『プロテクター・オブファイア』の説明書に掲載されているものと同じです。 「ゴールデンマスクの聖域に到達したプロテクター・オブ・ファイア。四方から襲いかかるスカルスパイダーの群れを相手に奮戦するも、顔に取り付かれてしまう。そこにタフーが現れ、ゴールデンマスクを手にし反撃。タフー達は勝利を収め、プロテクター・オブ・ファイアは(エキームの探索へと旅立つ)タフーに武器を託す」といったストーリー。

パッケージ

パッケージは旧バイオニクルのようなプラスチック製ボトルでも、ヒーローファクトリーで長く採用されていたチャック付きのビニールパックでもない紙製のものに変更されています。 紙はレゴブロックのパッケージ素材としては最も標準的ですが、その形状は他のシリーズと異なり角が取れたバイオニクルシリーズ独自のものになっています。

ボックスアートはゴールデンマスクの聖域を背景に『タフー/Tahu』と『グリーンスカルスパイダー/Green Sukll Spider』が描かれたものになっています

メインモデル

『トーア/Toa』はバイオニクル世界において「英雄」を意味する言葉ですが、新シリーズでは『マスター/Master』とも呼ばれています。 『タフー』は炎属性のトーア(マスター・オブ・ファイア)で、炎を操る能力や熱に対する高い耐性を有しています。

旧シリーズから大きく印象の変わるキャラクターが多い中で『タフー』は標準的な体型になっており、旧来のイメージとの差は少なめですね。 カラーリングは炎系キャラクターの定番である「赤」「透明オレンジ(トランスネオンオレンジ)」にラージクラス製品の共通色である「金色(パールゴールド)」を加えた構成で、 トーア・マタ(初代)版とスターズ版を足して2で割ったような印象を受けます。

バイオニクルのシンボル的なキャラクターであるタフーですが、意外にも旧シリーズの製品では独特な体型でリリースされる事が多かったので、スタンダードな人型体型というのは中々新鮮でありつつ、素直なカッコよさがあると思います。

ただ、脛部分を裏から見るとフレームが露出しているのがちょっと残念。 それ以外の部分が平均以上の装飾や肉付けがされているだけにちょっと目立ってしまっていますね。 また、首が短い(というか胸アーマーの取り付け位置が高い)せいで頭が埋まっているように見え、可動域も狭くなってしまっています。 基本デザインがいいだけにこの辺りは惜しいですね。(一応、首部分の問題については簡単な改造で改善できます。詳しくは後述。)

アーマー類を外すとこのような感じ。 新バイオニクルはフレーム部分にも色が付いている事が多いですが、タフーは黒とグレーが中心のシンプルな色合い。

バトルモード

武器を装備するとこのようになります。 メインウェポンの『ファイアブレード/Fire Blade』は炎のエレメントパワーを宿した巨大で非常に強力な剣で、タフーに対峙する者にとっては大きな脅威であるとされています。

武器パーツとしては旧シリーズを含めてもトップクラスの大きさを誇り(約18cm)、形状や後述のアドレナリンモードなども含めて2004年に発売された『トーア・リカーン』の武器を強く意識している事が伺えます。 また、中央のクリアパーツは別パーツになっており取り外しが可能です。

背中の『ゴールデンソード』は折りたたむ事も出来ます。基部が2軸で動くので展開時の角度調整も思いのほか自由度が高いです。

アドレナリンモード

2本の『ファイアブレード』を合体さた『ラヴァサーフボード / Lava Surfboard』を足に、背中の『ゴールデンソード / Golden Swords』を手に装備するとアドレナリンモードが完成します。 『ラヴァサーフボード』は高温にも耐えうる素材でできた溶岩サーフィンを可能とするユニークな装備で、、第2の武器である『ゴールデンソード』は溶岩サーフィン中に敵を素早く斬撃を見舞うのに最適とされています。

「溶岩サーフィン」はタフーの代名詞ともいえるアクションであり、この要素を引き継ぎ、再現する為の装備が付属するというのは旧来のファンとしては非常に嬉しい所。

武器・ギミック

「マスク」「インナーヘッド」「目」はそれぞれ別パーツになっていて、マスクパーツは脱着が可能です。 インナーヘッドはバイオニクル用の新型パーツが使用されており、マスクは「こめかみ」に開いた穴にマスクのジョイントをはめ込む独自の接続方法になっています。
目の色は「透明水色(トランスライトブルー)」で、後頭部(クリアパーツの後ろ部分)を押すとマスクが外れます。 また、クリアパーツは集光パーツの役割も兼ねていて、光に透かすと目が光っているように見えます。

マスクの形状はトーア・マタ(初代)版を強く意識しつつ、ヒーローファクトリー系のパーツに合わせるべく直線的でメカニカルな意匠が加えたような感じ。

胸アーマーにはナスカの地上絵のような独特な紋様がプリントされており、機械的とも有機的とも取れぬ図案はスライザーシリーズに通じるものがあるかもしれません。 銀色のメッシュ部分とピンクのラインはメタリック系の塗装で光沢があります。

胴体内にはギアが組み込まれており、背中の黄色いギアを回すと両腕がスイングするギアギミックがあります。
旧バイオニクルでは胴体を兼ねた専用のギアボックスが用いられていましたが、新シリーズでは汎用的なギアボックスをヒーローファクトリーのフレームに装着する方式になっています。

小さなギアを噛ませることでほどよい負荷ける構造になっており、ポージング時に腕が垂れさがったりしないよう工夫がなされています。旧シリーズではギアに連動した腕がプラプラしてしまうという欠点がありましたが、新シリーズでは上手く改善されていて好印象です。

旧シリーズではギアギミックを備えた製品同士でマスクを叩き落とし合う「バトル」が出来ましたが、新シリーズでも(一応)可能です。 ただし旧版よりもマスクが外れにくく、関節部で打撃の威力が殺されてしまうので難易度は高め。どちらかというとロールプレイ用のギミックな印象です。

ゴールデンマスク

『』にはボーナスパーツとして『炎のゴールデンマスク/Golden Mask of Fire』が付属します。 ゴールデンマスクは強力なエレメントパワー(大自然の力)を秘めており、前期シリーズではこのゴールデンマスクをオコート島から探し出す事がトーアの最初のミッションとなります。

そして、ゴールデンマスクはオコート島の『時の寺院/Temple of Time』に眠る伝説のマスク職人『エキーム/Ekimu』の声(テレパシー)を装着者に伝える力も秘めており、後期シリーズではエキームの導きに従い、失われた『創造のマスク/Mask of Creation』を探し出す事が新たなミッションとなるようです。

スカルスパイダー

『70787 タフー:マスター・オブ・ファイア』には『グリーンスカルスパイダー』が付属します。
成形色は「薄黄緑(イエローイッシュグリーン)」と「ガンメタル(パールダークグレー)」。脚はクリップで接続されているので個別に可動します。

スカルスパイダーはトーアやプロテクターの顔に取り付ける事ができます。 「マスクに取り付く敵」というと旧シリーズのボロックの『クラナ』を思わせますね。ドクロの意匠が施された凶悪そうな面構えで、マスクとしてもかなりカッコいいです。

比較

同クラスのトーアと比較するとこのような感じ。
アニメなどでは標準的な身長で描かれるタフーですが、製品では一番高身長だったりします。

ポージング

各関節がボールジョイント接続になっているので様々なポージングが可能。 四肢には目立った干渉個所は無く、肩アーマーも位置の調整が出来るのでボディ側はストレスが少ないのですが、前述の通り頭部は胸アーマーに干渉しやすく、デフォルトではちょっと前傾姿勢にするなどしないとポーズをキメずらい印象。

コンビネーションモデル

同シリーズの『70783 プロテクター・オブ・ファイア / Protector of Fire』(以下『ファイア』)と組み合わせるとコンビネーションモデル(合体モデル)を作る事が出来ます。

アドレナリンモードのタフーの『ゴールデンソード』を2本とも右手に持ちかえ、『ファイア』の『フレイムソード / Flame Sword』を2本纏めて左手に持ち、左肩のアーマーを『エレメンタルファイアブラスター / Elemental Fire Blaster』に交換する事でコンビネーションモデルが完成します。

劇中では、ゴールデンマスク発見後の「『エキーム』の導きで『創造のマスク』を探す」という新たな冒険は6人のトーアのみで行わねばならず、彼らを送り出す際にプロテクター達が自分の持っている武器をトーア達に託す事でこの形態になります。(アニメ版ではゴールデンマスクに付け替えるのみ)

組み換えそのものはシンプルですが両手の武器が元とちょっと違った形というか使い方になるのが面白いですね。

オマケ

『70787 タフー:マスター・オブ・ファイア』は簡単な改造を施すことでプロポーションを改良する事が出来ます。

  1. 首に「フレーム延長パーツ」を足して延長する。
    ※他のセットから持ってくるか、脚に使われているものを使う。
  2. ギアボックスの「青いペグ」を1つ上の穴に差し替える。
  3. 1」のボディフレームに「2」のギアボックスを装着する。
    ※青いペグがボディーフレームのボールジョイントの1つ上にくるのがポイントです。
  4. 背中側のアーマーを付ける濃い灰色のコネクタ薄い灰色のペグを写真のように組み替える。
  5. 4」のパーツを「3」の背中側に取り付ける。
  6. 最後に説明書通りに腕やアーマーを取り付けて完成!

総評

お気に入り度
4/5
4/5
5/5
オススメ度
コストパフォーマンス

「初代ベースのフリーポーサブル仕様のタフー」というだけで旧来のファンとしては感涙ものですが、デザイン自体もカッコよく新シリーズのフラグシップアイテムたりえる魅力を備えたアイテムだと思います。 ただ、優れた要素やキャラクターへの思い入れが大きいだけに脛裏や首周りの詰めの甘さが気になってしまうというのも正直なところで、とにかくこの2点が惜しいです。 (首周りの問題は上記の簡単な改造で解消されるので、手に入れた方はぜひ試して貰いたいと思います)

ボディ側には惜しい点が幾つかありますが、武器関係は非常に優秀です。巨大なブレードは迫力がありカッコよく、サーフボードはユニークなアクションが楽しめ、ゴールデンソードも扱いやすくていい感じ。

また、パーツ面も文句なしに秀逸で、カッコいい武器パーツを始め、新型のショルダーアーマーや便利なコネクタや保持力強化パーツなど扱いやすいパーツが豊富に入っていてポイント高いです。