ヒーローファクトリー(2010年) / Herofactory 2010
概要
『レゴ ヒーローファクトリー』は同年に完結した『レゴ バイオニクル』に代わる形で登場したシリーズです。
バイオニクルの「ボールジョイント」と「テクニック式の接続」を主軸とした組み立てシステムを踏襲しているほか、
パッケージにも「From the makers of BIONICLE characters.(バイオニクルのキャラクターデザイナーが製作)」と書かれるなど、バイオニクルの後継シリーズであることが強調されています。
デザイン面では、ヒーローファクトリーはアメコミヒーロー(及びヴィラン)をモチーフにしており、ファンタジー要素の強かったバイオニクルと比較すると、近未来的でSF色が強いデザインと世界観が特徴です。
また、バイオニクルが2年毎にメインとなるトーア・チームを入れ替えていたのに対し、ヒーローファクトリーは(新メンバーも交えつつ)シリーズ毎に既存のヒーローがリファインされていく方式をとっているのも大きな特徴です。
キャッチコピーは「We Build Heroes.(私達が作るヒーロー)」で、バイオニクルよりも組み立て・組み換え玩具としての要素を強く押し出しており、
世界観や劇中での演出もそれらを強くアピールしたものとなっているのが特徴的です。
あらすじ
『ヒーローファクトリー/Herofactory』は銀河の秩序を保つ事を使命とした組織である。
『マクヒーローシティ/Makuhero City』の中心にある本社内には最先端技術を誇るヒーローロボット生産工場と、銀河中から救難信号や依頼が寄せらる『コールセンター/Call Center』があり、
そこではユニークな能力を持つヒーロー達が製造され、ミッションに合わせた装備を施した上で派遣している。
ある時、ヒーローファクトリーに所属する幾多のヒーローの中で最高の実力を持つとされるベテランヒーロー『ストーマー/Stormer』が率いる『アルファチーム/Alpha Team』に
3人のルーキーヒーロー『ファーノ/Furno』『ブリーズ/Breez』『サージ/Surge』が加わった。
しかし、“ある任務”で己のミスで部下を危険に晒してしまった過去を持つストーマーは「同じ目に合わせまい」という思いからルーキー達に厳しく接してしまう。
一方で、一人前として扱ってくれない事が面白くないファーノは自身の能力を証明しようとするあまり空回りを続けていた。
そんな彼らを余所に『ヴィラン/Villan』(凶悪な犯罪者)達が様々な事件を起こしていく。
そしてストーマーの因縁の相手である『フォン・ネビュラ/Von Nebura』もまた、銀河ギャングを率いて活動を始めようとしていた・・・
製品
ヒーロー側のキャラクターは半年前に発売された『バイオニクル スターズ』を踏襲した構造になっており、サイズも価格も『グラトリアン』と比べて半分ほどになっています。
これはバイオニクルの基本コンセプトの1つであった「子供のお小遣いで買えるものを」という点に立ち返るためと思われ、
構造面でもパーツの共通化が行われたり、パッケージに『スターズ』の金型を流用したりとコスト削減の工夫が凝らされています。
対するヴィラン(悪党)側は価格帯が高く設定され、統一感のあるヒーロー側に比べてバリエーション豊かに造形されています。
新規パーツが中心のヒーローに比べて旧来(バイオニクルやベン10)のパーツを多く使っているのも特徴的です。
ヒーロー側の大型商品は2種類の乗り物がラインナップ。
いずれもヒーローを強化するガジェットとなっており、テクニック系のパーツを中心とした構成になっています。
メディア展開
ヒーローファクトリーも「TVアニメ」「コミックス」「小説」「Webラジオ」など様々なメディア展開が行われました。 TVアニメは30分枠のものが4話製作され、キッズ向けチャンネル「ニコロデオン」内でスペシャル番組として放映。 コミックスはバイオニクル同様「DCコミックス」から発刊。小説もバイオニクル同様グレッグ・ファーシティによって執筆されています。
日本での展開
バイオニクルに続きクリックブリック限定商品として発売。 メディア展開は全くなく、通常のカタログにも未記載。